清水さんの家
これは築20年経つ、50代夫婦のためのリノベーションである。この家には娘さんと息子さんのお孫さんが毎日のように遊びにくる。この家に初めて訪れた時、一番印象的だったのは南面の開口部であった。この南面の開口部を介して、より中と外の繋がりを強め、お孫さんが外と中を自由に行き来できる。そんな空間が検討された。また、まだ小さなお孫さんがいることから、遊ぶスペースと家事スペースとをしっかりと分けながらも空気感はしっかりと繋がっている。そんな空間を目指した。内部の材質は既存の床、無垢のカリン材をそのまま使用する事とした。またそうする事で、古いものと新しいものに単純に質感が別れてしまうことを避け、カウンター材や棚板には、更に年数を経過した古材を使用し、年数による材質の違和感を曖昧にする事を試みた。新しい材料や既存のフローリングは100年以上経過した古材の雰囲気を目指して時間が流れて行く。夏になると、リビングから延長された外のデッキに日除けが設置され、毎日のように孫がプールで遊び、夜にはそこで寝転がりながら星の観察を楽しんでいるという感想を聞き、うまくいったのではないかと感じている。
- 用途
- 住宅
- 概要
- リノベーション
- 面積
- 16㎡
- 場所
- 神奈川県横須賀市
- 完成
- 2011年10月
- 設計
- 前田工務店
- 施工
- 前田工務店
- 写真
- アーキノロヂオ