中古住宅+リノベーション

何年そこに住みますか?中古戸建リノベーションは慎重に

 

 

こんにちは。

神奈川県海老名市にある、注文住宅、新築、リノベーションの

株式会社前田工務店の前田です。

 

2018 年は様々な災害に日本中が見舞われた 1 年でもありました。

被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

台風、地震、大雨など様々な被害がありました。

 

そういった時に私がいつも感じるのは

今の耐震基準での住宅は本当に大丈夫なのか?ということです。

 

え?うちは新築で、建築基準法に乗っ取った耐震基準です!

と聞いているから大丈夫!と思う人もいるでしょう。

 

多くの人がみなさんそのように思っていると思います。

そして、最近では古民家ブームや民泊の拡大

中古住宅をリノベーションしておしゃれな住まいに!

なんてことも流行っています。

 

おしゃれで、雰囲気のある住まいって誰しも憧れたりはするものです。

しかし、その住まいは本当に安全なのでしょうか?

 

この記事ではそんな耐震基準や建築基準についての疑問と提案をお伝えしたいと思います。

 

中古戸建の耐震の性能は 40 年前の耐震基準になっている

 

中古住宅の耐震の性能において

耐震基準を満たしている住宅か否か

その判断する基準が実は

今から 40 年前の基準になっていることが多いのです。

 

”耐震基準は 1981 年(昭和 56 年)に

宮城県沖地震を経て耐震基準が大きく改正され

新耐震基準が誕生しました。

 

新耐震基準と旧耐震基準との違いについて

例えば、朝日新聞掲載「キーワード」では

以下のようにまとめられています。

 

“新基準では、地震による建物の倒壊を防ぐだけではなく

建物内の人間の安全を確保することに主眼がおかれた。

旧基準の震度5程度の地震に耐えうる住宅との規定は

新基準では『震度6強以上の地震で倒れない住宅』と変わった。”

(一般社団法人マンション再生ナビより)

 

ここで知って欲しいことは

1950 年に決められた耐震基準から

新しくなったのは、1981 年です。

 

現在、中古住宅の耐震強度を判断する基準は

この1981年6月に改正された基準であることが殆どなのです。

 

耐震基準は大きな地震の度に

基準が改正されてきました。

宮城県沖地震、阪神淡路大震災。

 

近年の熊本地震の時には

新耐震基準の長期優良住宅で建てられた住まいまで倒壊しました。

 

新耐震基準の長期優良住宅でも倒壊するなら

それ以上に丈夫な家でないといけないのか。

 

そうではありません。

 

新耐震基準の建物で長期優良住宅でない住宅も

熊本地震の際、無傷だったものもあります。

 

耐震基準では地震力を担保する上で

様々な工法が金物、仕様が用意されています。

 

その中でなぜ長期優良住宅の住宅が倒壊したのかを考え

そうではない住宅が無傷だったのか。

その違いを考え、今の住まいをアップデートする必要があります。

 

この話しは別の機会に。

 

ここで私が伝えたいのは

大地震の度に、住宅における耐震性能が見直されて行く中で

中古住宅の耐震性能を判断する軸が40年も前のものであるという事です。

 

付け加えたいのは、この基準を100%満たしている

そう断言できる住宅はこの日本に恐らく皆無です。

 

というのも、当時の基準を満たしているか否かを判断するには

その建物の状態を調査しなくてはなりません。

 

しかし、その調査には限界があります。

耐震において重要な部分は

壁の中や、コンクリートの中に隠れてしまっている部分が多く

目視で確認できるところはそう多くは無いからです。

 

では目視で確認ができないのになぜ

調査員はその家が大丈夫だと報告できるのでしょうか。

 

“目視できないところは、安全につくられている”

という事を前提に判断して良いとなっているからです。

 

40年前というと申請通りに家をつくっていなくても

建物が登記できた時代。

 

手元にある図面と実際の建物が間取りすら違う

という例も少なくありません。

 

そのような時代につくられた建物の目視できない部分は

安全につくられていることが前提ということ自体に

私は不安になります。

 

不安な要素はまだまだありますが

100歩譲って、安全につくられていたとしても

40年前につくられ2000年に内容が少し更新されたものが

中古住宅をリノベーションする際の基準なのです。

 

地震の際に木造住宅は耐力壁というもので

地震力を担保していきます。

 

この耐力壁を構成する手法はいくつかありますが

40年前の基準では“筋交い”というもので地震力を担保するというものでした。

 

当時この筋交いは釘で留めつけられていてもOKでした。

しかし釘では抜けてしまうという事で

阪神淡路大震災の後、改正された2000年基準では

この筋交いは金物での固定が義務づけられました。

 

先にお伝えした熊本地震の際、倒壊した住宅の耐力壁は

この“筋交い”で構成されていました。

 

現行の基準を満たす形で施工されていた筋交い

その量は通常の1.25倍~1.5倍。(長期優良住宅)

その住宅が熊本では倒壊しました。

 

もう一度あなたにお聞きしたい。

40年以上前の基準を満たしているか否かの判断を

目視で行い、足りなそうなところを少し補強。

そんな住まいに、この先何十年も安心して

住んでいけますか?

 

もしもの時のリスクマネージメントを考えていますか?

 

もしも地震で家が倒壊してしまったら。。

全壊と判定されても地震保険では

半分しか保険が適用されずに

ローンだけが残ってしまいます。

 

新築でも2000 年の基準なのです。

18 年間の間に大きな地震は立て続けにありました。

建築基準に乗っかっていても本当に大丈夫なのでしょうか?

 

特に、最近流行りの中古リノベーション住宅などは

建てる前のリスクマネージメントが重要だと私は考えています。

 

見栄えや雰囲気だけではなく

安心、安全までを考えた家づくりも必要だと思います。

 

過去の耐震基準で安心せずに

今の状況にあった補強や、耐震への対策も必要です。

 

私たちは、お客様の安心、安全も含めての

家づくりを考えています。

 

ただ、建てればいいというわけではなく

お客様が長期に渡って安心して暮らせる

ライフスタイルをお届けしたいと考えています。

 

それは

 

中古戸建のリノベーションだけではなく

新築の家も同じです。

 

長く家族が安心して

そして、愛せるような住まい環境を

作っていきたいと思います。

 

ご相談、資料請求はお気軽にご連絡ください。

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