空の家
敷地は緑の多く残る 相模原市の住宅地の一区画で、細分化された分譲地の中の4m道路の突きあたりにある。住宅密集地ではあるが、隣接する南側と東側の土地の地盤が計画地よりも2m程下がっているので、まずはこの地盤の高低差を利用して、1階にいながら空が見えるように吹抜に大きな開口部を設け、光と空を取りこみ、風が抜けるようにと考えた。施主は夫婦と2人の子供で、要望は「家族で過ごす大半の時間は床で過ごしたい」「どこにいても家族の気配を感じたい」等であった。生活の中心となる「畳の間」は大きな家具は置かずに、床の高さに変化をつけることで、段差に腰かけたり、小壁によりかかってくつろいだり、みんなでごろりと寝ころんだりできるようにした。場所全体が大きなソファーになるようなイメージで。そんな家族の場は昔の畳間のようなどこか懐かしい雰囲気をもちながらも、フレキシブルに変容する生活の受け皿として住み手の感性が自由に発揮できる空間となることを期待している。
- 用途
- 住宅
- 概要
- 新築
- 場所
- 神奈川県相模原市
- 完成
- 2015年7月
- 設計
- シミズアトリエ+前田工務店
- 施工
- 前田工務店
- 写真
- アーキノロヂオ